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相談室便り心の相談室

しあわせのかたち

いつまでも名残を見せていた寒さもようやく去り、暖かい日が続いています。
当院の桜も見頃を過ぎ、最近では新たな若葉が顔をのぞかせるようになりました。

今年は、東北・関東地方で思いもよらぬ震災が発生し、いつもとは違う気持ちで桜の花を見つめた方も多いのではないでしょうか。

詩集「くじけないで」の作者、柴田トヨさんが、被災地の方々に向けた詩を発表しました。

「あぁ なんという
ことでしょう
テレビを見ながら
唯(ただ) 手をあわすばかりです」

こう始まる詩の後半に、99歳の詩人は次のように言います。

「私もできることは
ないだろうか? 考えます
もうすぐ百歳になる私
天国に行く日も
近いでしょう
その時は 日射(ひざ)しとなり
そよ風になって
皆様を応援します」

99歳のおばあちゃんが、私にできることはないか、と考え、たとえ自分が天国に行っても日射しや風となって人々を助けたいという温かさに、私はとても感銘を受けました。

最近ふと考えます。
しあわせのかたちって何でしょう。
お金があったら物が買えます。能力があったら仕事に就きやすいでしょう。容姿が良ければ得することがたくさんあるかもしれません。

それは、しあわせ?

私は、それはしあわせなことだと思います。
でも、それが全てではないことも、事実だと思います。

しあわせのかたちは自分で決めることができるのです。
「私」がしあわせと思えば、それは誰が何と言おうとしあわせなのです。

99歳になって、体が痛み、思うように動けず、してあげることよりもしてもらうことの方が多くなったであろうその人も、誰かを思いやり、誰かのために心を痛める。
きっとそれが彼女のしあわせのかたちなのだろうなぁ、と思います。

つらい時は、しあわせと遠いところにいるように感じます。
それでも、時間はかかるかもしれませんが、生きていればきっと、その人なりのしあわせのかたちを見つけることができると思います。

ひょっとしたら、こころのケア相談室は、あなたなりのしあわせのかたちを見つけるお手伝いをする場所かもしれません。

新緑の風に乗って、ぜひ相談室まで足を伸ばしてみませんか?