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不登校(登校拒否)こころの話し

不登校について

不登校の実数は、年々増加し新聞やマスコミでも取り上げられているように、一種の社会現象になってきています。

精神医学では、まず非行や怠けを原因とするものは除外し、それ以外を不登校としてとらえます。

この不登校を分類しますと、下記のように3群に分けることができます。〈分離不安型〉は小学生などの低学年に多く、強い母と子の依存関係と、それに基づく、子供が家を離れる事への不安により出現します。〈中核型〉は、「いじめ」等の様々な原因により引き起こされ、持続的な頑固な不登校、治療に対して拒否的、登校時間に出現する腹痛等の心気症状や、平日の朝、起きれない等の状態が含まれます。〈辺縁型〉は、強いこだわりや激しい不安を示す、その他の神経症 症状。閉じこもりや、意欲の低下が強いうつ状態、妄想などがみられる分裂病様状態などの症状がみられる者を位置付けます。

不登校の分類

  1. 分離不安型
    強い母子依存関係・子供が家を離れる事への不安
  2. 中核型
    「いじめ」等様々な原因により出現・頑固な不登校・治療に拒否的・不登校以外の神経症状に乏しい
  3. 辺縁型
    その他の神経症状・うつ状態・分裂病様状態。

学校に行きたくないと言う子供に対して、親はどういう風に接したら良いですか?

頭ごなしに登校を勧めるのではなく、子供が学校に行きたくない理由を、ご両親は本人と十分に話し合う必要があります。子供の立場に立って、その苦しさを共感してあげるだけでも親子関係が改善する事もあります。担任の先生にも相談をして学校との連けいを取って下さい。また、時には専門的な治療が必要な場合もあります。

どんな治療法がありますか?

 治療は子供に対して精神療法、や行動療法を中心に、家族背景を考慮した家族療法や学校環境を含めた環境調節が行われます。

下記にある無気力などのうつ状態、吐き気や動悸などの自律神経症状、多動や注意集中障害の学習障害、著しい家庭内暴力、精神分裂病や神経症の前駆症状、睡眠時間のずれ等には、薬物療法が有効な事がありますので、精神科に相談をして下さい。

薬物療法が有効な状態

  1. 抑うつ状態、うつ病
    無気力、閉居、自殺念慮
  2. 著しい自律神経症状
    腹痛、頭痛、吐き気、動悸、めまい、立ちくらみ
  3. 学習障害(微細脳機能障害)
    多動、注意集中障害、衝動性、他
  4. 著しい家庭内暴力や興奮状態
  5. 精神分裂病や神経症の前駆症状
    幻覚妄想、独語、強迫症状、不安